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J2第23節・ファジアーノ岡山v水戸ホーリーホック

私が愚考するに、今シーズンのJ2で躍進を遂げているのはホーリーホックとヴォルティス。どんなサッカーを展開しているのかをこの目で確かめてみたいと思い、桃太郎スタジアムへ行ってきた。平日開催のナイトゲームのせいか、競技場の駐車場に余裕で車をとめることができた。やはり平日の試合では、なかなか観衆を集めることは難しいらしい。

水戸を見くびっていたわけではないのだが(失礼)、私がホーリーホックのサッカーにインスパイヤーされるのに5分とかからなかった。DFラインから短いグランダーのパスをワンタッチで何本もつなぎ、相手ゴールを目指す。片方のサイドから前進できなければ、いったん後ろに戻して逆サイドへ展開し、スペースの裏へ走って敵陣深くへ攻め込む。かれこれJ2を見るようになって6~7年になるが、これほど明確なコンセプトをもったチームがJ2に存在していることは、私にとって大きな驚きだった。しかもボールをサイドに展開しても、簡単にはクロスボールを上げてこない。味方の後ろからの押し上げを待って、もう一本つないでからクロスが入る。相手DFがゴール前から外に引っ張り出されるから、中で待つFWが合わせる確率も高くなる。前半10分過ぎに7~8本のパスをつないで右サイドに抜け出してクロスを入れ、さらに左からもういちど折り返したところを#13が押し込んで水戸が1点を先制して前半を終了した。

同じような水戸のサッカーを後半も見れるのかと期待したが、そうはいかなかった。リードして折り返したから後半は相手DFの裏を長いボールで突いていく作戦だったのか、はたまた蒸し暑い気候のため全体的にガス欠して運動量が落ちたのか。前半ほどには中盤が機能しなくなり、水戸が見せていた短いパス交換は影を潜め、全体が間延びしてロングボール主体の攻撃中心になってしまった。水戸は中盤の選手を交代させて運動量を増やしにかかったが、後半から盛り返した岡山に攻め込まれてほぼ互角の展開になった。後半の半ばには岡山#6が2枚目のイエローで退場となり水戸は数的優位に立ったが、試合の流れはそれほど変わらず、10人になったにもかかわらずファジアーノもチャンスを何度か迎えた。終了間際の岡山の攻撃には、水戸の関係者は肝を冷やしたことだろう。しかしファジアーノの放った惜しいシュートはポストをたたき、ペナルティエリア内で選手が倒されても微妙な判定でPKを取ってもらえないなどの不運も重なり、試合は0-1のまま水戸が逃げ切った。観衆は3084人、ホーリーホックにやや有利な判定が目についた感は否めない試合だった。

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by akira-takeuchi | 2009-06-25 01:40 | サッカー
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