ドイツのPK戦に思うこと

忘れられないPK戦がある。1996年6月26日、ウェンブレーで行われた欧州選手権・準決勝、ドイツvイングランドのPK戦である。このときのドイツは、ヘスラー、シュトルンツ、ロイター、ツィーゲ、クンツが、正確なキックで5人連続成功。そしてイングランド6人目のサウスゲートが失敗したあとのドイツ6人目のキッカーはアンドレアス・メラー。彼のキックもまた、右上のゴールポスト内側をたたいてゴールイン。ドイツは6人中5人が、ゴール上隅にペナルティキックを決めたのである。

延長戦で勝敗が決しなかったときに行われるPK戦は単に次の試合に進むチームを決めるためだけのものであり、団体競技であるサッカーの本質とはかけ離れたものである。しかしながら私は、ドイツの選手がPK戦でミスしたのを見たことがない。厳密に言うと1982年の準決勝(西ドイツvフランス)のPK戦でシュティーリケが失敗して以来、W杯や欧州選手権でドイツの選手は一人もPKをミスしていないのである。
(86年W杯メキシコ大会準々決勝西ドイツvメキシコ、90年W杯イタリア大会準決勝西ドイツvイングランド、96年欧州選手権準決勝ドイツvイングランド)

そしてまた今日、その歴史がくりかえされた。準々決勝ドイツvアルゼンチンの試合は延長戦でも決着がつかず、PK戦4-2でドイツが準決勝進出を決めた。

『サッカーとは11人ずつが入り乱れてボールを追うスポーツである。そして最後はドイツが勝って終わる』
とはドイツが優勝した1996年の欧州選手権が終了したときにリネカーが言った言葉だが、あれから10年がたった今、またその歴史もくりかえすのだろうか。そして時代を超えてドイツの選手がPK戦で見せる正確なキックは、いったい何に起因するのだろうか。

おそらく今ごろドイツ全土で“Deutschland!! Deutschland!!”の大合唱となっていることだろう。かの地ドイツから遠く離れた日本で、いまPCを操作していることが残念でならないね。
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by akira-takeuchi | 2006-07-01 04:06 | サッカー
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