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高校サッカー決勝・作陽v盛岡商

私の郷土代表・岡山の作陽が決勝まで進出したので、作陽v盛岡商の決勝戦を前半30分過ぎからテレビ観戦した。晴れの国・岡山と言われるらしいが、作陽高校があるのは岡山県北部の津山市。降雪量や気温の低さでは盛岡市のほうが上だが、津山市だって冬になれば雪も降る。私のなかでは、ともに雪に閉ざされるもの同士の決勝戦。

最近ではもう驚かなくなったが、近年の高校生の技術の高さには目を見張るものがある。テレビで見ていると個々のプレーがアップで映るが、その正確さだけならプロも顔負けだろう。そう思いながら試合を眺めていたら、後半から途中出場した#9を起点にして作陽が先制点を挙げた。しかしここから盛岡商が反撃を開始する。1点を取ったあと、明らかに作陽の中盤は動きが悪くなった。ペナルティのチャンスは外したものの、盛岡商・#9(?)が左サイドを破って上げたクロスボールを#11(?)が押し込んで同点。さらに盛岡商は、終了間際にもほとんど同じ展開から決勝点を挙げた。試合はこのまま2-1でタイムアップ。リードを許してから作陽も必死の反撃を試みたが、及ばなかったという印象だ。

とまぁこんな感じの試合だったが、この試合の実況をしている日本テレビのアナウンサーのレベルの低さには驚きを通り越してあきれるしかなかった。現場でフィールド全体を見渡せる立場にいながら、言うことといったら、作陽は数年前の県大会決勝で誤審があっただの、盛岡商は冬は雪に閉ざされるだの監督の声帯が一枚ないだの、サッカーとはまったく関係ない話ばかり。フィールドを見て、どの選手が動いているとか、どこにスペースがあるといったプレーの本質にかかわる話は一切なし。頭が狂っているとしか思えない。こんな程度の低いテレビ局が、トヨタカップ(クラブ世界一決定戦)の中継をしているかと思うとぞっとする。これが日本のサッカー文化だとするならば、何百年たっても日本はW杯でブラジルに勝つことはできないだろう。

現場にいるアナウンサーからの的確な実況がなかった以上、テレビの映像から受けた私の印象だけをもとに考察すると、作陽は1点をリードしてから中盤の運動量が減ったと思う。中盤の4人(だと思う)と2人のFWとの間が開きすぎて、前へボールを運ぶことができなくなった。その中盤を盛岡商に支配され、攻撃の基点を作られたような感じがする。そして盛岡商は何度か左サイドから攻撃を仕掛けてきたが、ここを抑えることができなかったことが作陽の直接的な敗因といえる。2点とも同じ形からゴールを許したことが何よりの証拠である。作陽にはまだ交代枠が残っていたようにも思ったが、選手交代などで盛岡商の左サイドをケアすることができなかったものかと悔いが残る。いずれにしても、程度の低い実況(ついでにいうと武田と中山も何の役にも立たなかった)を聞かされるくらいなら、いっそのこと現場へ行っていたほうがどんな試合かがよく分かったのではないかと思う。
by akira-takeuchi | 2007-01-09 00:36 | サッカー
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