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大学ラグビー決勝・関東学院v早稲田

結婚して以来、スポーツの試合を開始から終了まで見る機会が激減しているが、今日はたまたま時間があったので(妻が仕事で出かけていた)大学ラグビー選手権決勝・関東学院v早稲田の試合をテレビ観戦した。

今日の国立競技場は、強い風が吹いていたようだ。試合の前半に風上に立ったのは関東学院だった。試合開始早々から関東学院ペースの試合になり、早稲田陣内でのプレーが続いた。強風の影響もあってか、早稲田のラインアウトが安定しなかったためだ。そうこうしているうちに、あっという間に関東学院が2つのトライを挙げて14-0とリードした。

試合巧者かつ技術に長けた選手が多い早稲田ゆえ、このあたりから立て直してくるだろうと思った。あの風を考慮にいれても、14点以上の差をつけられては風上に立つであろう後半が苦しくなる。しかし次の得点を挙げたのも関東学院だった。右隅にFB(?)のトライが決まり、ゴールも成功して21-0となった。早稲田のこのあたりからようやく反撃を開始した。タッチを切ってもラインアウトの分が悪くてボールを獲得できないのであれは、BKでつないでいくしかない。21点差となってふっ切れたわけでもなかろうが、その後早稲田の2人のWTBがゴールの両隅にトライを返し、21-12となって前半を折り返した。

スコアで後手に回った早稲田としては、後半開始の早い段階で先に得点を挙げて点差を縮めたかったはずだ。しかし後半の開始早々に自陣からBKに展開するという奇襲で、関東学院が先にトライを挙げた(ゴール)。これでまたスコアは16点差に逆戻り。前半終了間際に点差を詰めた意味がなくなってしまい、早稲田は苦しくなったはずだ。風上に立ったこともあり、後半はもっと圧倒的に早稲田が地域もボールポゼションも支配するものと思っていた。しかしテレビで見る分には、一進一退の攻防という感じだった。思うに、関東学院の個々の選手の当たりが想像以上に強かったのではなかろうか。その証拠に、後半になって早稲田はFLの選手が2人も負傷交代していた。そして勝利に対する執念で、関東学院が一枚上であったともいえる。後半の半ばすぎに、早稲田の左WTBがタッチライン際で独走しそうになるシーンがあった。しかしこの場面、伸ばした腕でWTBの足を引っかけてタッチに追い出してしまったのが象徴的である。
BKにどんなにタレントを並べても、ボールの供給元であるFWが受けにまわると苦しかろう。早稲田は最後までセットプレーが安定せず、試合の流れをつかむことができないまま試合が終わってしまった。関東学院はスクラムとラインアウトで早稲田に相当の圧力をかけ、ペースを握らせない作戦だったのだろう。

結局、終わってみればスコアは33-26と1トライ1ゴール差の試合となったが、早稲田が点差を7点以下に縮めたのは後半のロスタイムが5分以上も過ぎてから。スコアの上で常に優位に試合を進めた関東学院が、早稲田の追い上げを許さなかったという印象の試合。個々の能力が秀でた早稲田に対して、関東学院はほんのわずかだけ結束で上回ったという感じ。“スターはいらない。雑草に花が咲きました”という試合後の関東学院の監督さんの言葉が印象的である。
by akira-takeuchi | 2007-01-13 17:25 | ラグビー
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