今日の『情熱大陸』は早稲田大学ラグビー部監督・中竹竜二だった。この放送を見るまで知らなかったのだが、彼は福岡県立東筑高校の出身だそうな。中竹監督は清宮前監督のあとを受けて早稲田大学の監督に就任したのだが、彼の方針は清宮前監督とはまったく正反対だったとか。清宮前監督はどちらかというと強いリーダーシップで選手を引っ張っていくタイプの監督さんだったらしいが、中竹監督はこれといった指示を出さず選手自身で考えさせる方針であると番組で紹介されていた。いわく、誰かのリーダーシップよりフォロアーシップで動く集団のほうがよいと。そのほうがたとえ中心人物を失ってもそれを埋める働きが集団から生まれやすいのだとか。
これを聞いて思い出されたのが、トルシエとジーコの2人のサッカー日本代表監督のやり方だ。トルシエは強力な専制君主式でチームを率いたが、ジーコは選手個人の判断に多くをゆだねていた。これはどちらが良くてどちらが悪いという問題ではない。日本のように個々人の主張よりも集団としての利益を優先させる風潮のある国では、サッカーやラグビーのような集団競技において永遠のテーマとなる事柄だろう。そして明らかなことは、負けたらその責任は監督にあるということである。今年の大学ラグビー決勝戦はテレビで観戦したが、関東学院と早稲田との実力差はごくわずかだった。この責任を負わされるとは、監督とは厳しい役割である。