J1J2入れ替え戦第2戦・サンフレッチェ広島v京都サンガ

まさに、決戦という言葉がふさわしい試合でした。両チームのサポーター、特に京都から駆けつけた多数のサポーターには敬意を表したいと思います。そして自分の住む街にサッカーチームが存在する広島と京都のサポーターのことを羨ましく思いました。私は世界のどこでも常に傍観者という立場を貫いてきましたが、今日ばかりは傍観者として参加することしか出来ない自分の身を少し寂しく思いました。それほど今日のビッグアーチの雰囲気は素晴らしかったです。結果として1点も入らないままタイムアップを迎えましたが、0-0であっても見ごたえのある試合というのは存在するものです。それはもちろん、0-0であっても勝敗が決する状況(第1戦:京都2-1広島)で試合がおこなわれたからですが。

試合の前半は、圧倒的に広島が攻撃しました。私はメインスタンドのアウェイサポーター側付近でこの試合を見ていました。本当に試合がハーフコートでおこなわれているようでした。第1戦の試合の結果をふまえると、広島が1点先制すれば形勢は180度逆転します。広島は右サイドの駒野を中心に、攻撃を組み立てようとする意志が感じられました。この試合における駒野の動きは群を抜いていました。おそらく来シーズンの移籍は必至でしょう。しかしあれほどチャンスを作りながら、シュートが枠に飛びませんでした。京都はほとんどの時間を自陣で過ごしました。前半終了間際にパウリーニョがGKと1対1になりかけましたが、GK下田がうまくセーブしました。このあたりを見るとまだ広島にも運が残っていたので、試合の後半はさらにヒートアップしました。

試合の後半は、広島が選手を入れ替えてきました。第1戦と同様に、左サイドの服部を李漢宰と交代させて右サイドにいれ、駒野を左サイドに移動させました。この交代は第1戦でも見られました。さすがに同じ作戦を2試合続けたら、相手もうまく対応してくるのではないかと思います。帰宅して録画しておいた映像をよく観察しましたが、やはり京都は後半からDFを4人気味にしていたようです。そして後半、京都はアンドレを入れて攻撃を試みる姿勢を見せてきました。試合の後半には、京都にも惜しいチャンスが何度もありました。後半は内容がほとんど互角という印象でしたが、ポストやバーに嫌われるシュートが両チームにあって、ゴールネットを揺らすことはないままタイムアップの笛を聞きました。

この試合に関して疑問に思うことが、いくつかあります。まず交代を命じられたウェズレイは、ベンチへ戻らずピッチから直接ロッカールームへ引き上げていったことです。たしか第1戦の後半途中でも、ウェズレイは同じようにロッカーへ直接引き上げていったと思います。このあたりの様子を見ると、ウェズレイは監督さんとの折り合いが悪いのではないかと勘ぐってしまいます。それと広島は、最低1点を挙げることが残留への絶対条件でした。どうしても1点を取りたいという状況に置かれることを想定していたと思いますが、交代枠を1人残したままでタイムアップを迎えました。広島には故障者が何人かいたのでベストな選手を起用できたかどうかは分かりませんが、この試合に関してベストな選択をしたかどうかは疑問に思いました。
そしてこの試合のチケットは大人1000円、学生100円でした。横川駅、新井口駅からのシャトルバスも無料でした。その甲斐あってか、この試合の観衆はいつもの倍以上の23162人でした。チケット代をシーズン途中で安くすることはレギュレーション上できないのかもしれません。でも、広島市内からはるか遠いビッグアーチまでのシャトルバスを無料にするような施策は、県や市と協力すればもっと早いうちにできたのではないかと思います。もっといろいろな方法でビッグアーチへの観衆を増やす手を打っていれば、メンバーのそろっている広島が入れ替え戦にまわる事態は回避できたと思うのは考えすぎでしょうか。

私はJ2に所属する別のチーム(ベガルタ仙台)をひいきにしていますので、どうしても広島と京都がベガルタと対戦するとしたら、という視点で試合を見てしまいます。個人的な事情だけで語ると、広島へ行くのも京都へ行くのも距離的にはほとんど同じです。ですので今日の試合は、どちらに肩入れすることもなく公平に試合を見ていました。ただ、ひとつだけ思ったのは、京都はJ2の代表としてJ1のチームと試合をしているのだということです。その京都に11月25日、惜しくも0-1で敗れたベガルタは今シーズンもJ2・4位に終わりました。もしこのピッチで試合をしているのがベガルタだったら・・・と、どうしても考えてしまいました。

思い起こせば、昨年で3回目だった入れ替え戦でJ1昇格を決めたヴィッセル神戸が、J2の上位はJ1の下位と遜色ないことを証明してくれたと思っています。それでも私は、昨年の神戸の昇格には運も手伝ったと思っていました。しかし今日の京都の試合内容が、その考えを変えてくれたと思います。個の能力ではJ1には及びませんが、それでも互角以上に戦う力がJ2の上位チームにはあることを確信しました。来シーズン、ベガルタがJ2の3位になれば、昇格の可能性は大きく開けるのだと思います。もちろん、サンフレッチェ、セレッソ、アビスパなど、ライバルは多いので簡単ではないことも分かっていますが。

入れ替え戦は決着が付く以上、試合後に明暗が分かれるのは仕方のないことです。高校野球でそのようなシーンは何百回も見せつけられていますが、サッカーでこうもくっきりと明暗が分かれたシーンを見たのは初めてのように思います。でもこれがサッカーという人々の営みの終焉ではないことを、私たちは知っています。サンフレッチェも、おそらく1年か2年でJ1に復帰する可能性は高いでしょう。地元の出来事としてJ1昇格やJ2降格といった知らせを聞ける日が、早くファジアーノ岡山にも来てほしいと願っています。

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by akira-takeuchi | 2007-12-09 13:19 | サッカー
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