EURO2012、開催地変更?

恐ろしい話を聞いた。2010年のW杯(南アフリカ)と2012年の欧州選手権(ポーランド・ウクライナ共同開催)の開催国が、この期に及んで変更になるかもしれないというのだ。冗談のような話だが、よく聞いてみるとそれなりに信憑性があるようにも思えるから、逆に恐ろしくなってくる。
以下の文章は今年の3月頃に下書きしたものだが、確証の持てない情報源から集めた情報ばかりをもとにして書いたものだったため、アップしていなかった。しかしEURO2012の開催国に関しては、UEFAが開催地をスペインに変更することができるかどうか打診した(具体的な開催都市も選定されている)という情報があったため、このブログに載せておこうと思う。EURO2008の開催国が両方とも予選リーグで敗退の危機に瀕したこともあり、UEFAが代替開催国を見つけておく必要に迫られたものと思われる。

まずは2010年のW杯南アフリカ大会。W杯開催のために新しく建設しているスタジアムが、なんと大会の開幕までに完成しない可能性があるという。理由は、建設労働者のストライキ。賃金のあまりの安さに、労働者たちがいっせいにストライキを起こしたというのだ。もともとの日当が600円程度(40ランドくらい)だったというから、目が点になる。その日当を3倍の150ランドにして工事を進めようと試みているが、それでも給料が少ないと現場の労働者は不満たらたらだとか・・・。工事が大幅に遅れる見込みのため、2009年のコンフェデレーションズカップの開催地を、既存のスタジアムに変更することが決まったそうで。

そのほかにも南アの会場(スタジアム)には、問題が続出しているという話を聞く。今回のW杯開催に当たってスタジアム建設用の鋼材を欧州から仕入れたが、史上稀に見るユーロ高のあおりを受けて建設費用にはとんでもないコストがかかっているとか。当初の見積り額の3倍程度になるという(具体的な金額は記憶していないがおよそ400億~500億円ではなかろうか)。建設費用が当初の見積もりの3倍かかったという話は、かのデッレアルピ(トリノにあったユベントスの本拠地で現在改修工事中)と同じではないかと笑いを禁じえないのだが。しかし、それほどまでにコスト高の器をつくって無事にW杯を開催したとしても、そのあとに残るのは莫大な借金だけではなかろうか。南アのスタジアムの将来を、大会開催前から心配するのは考えすぎなのだろうか。なぜなら宮城スタジアムや静岡スタジアムのような大きすぎる日本のスタジアムも、年間何億円という赤字が出ていて自治体は使い道に苦慮しているのだから。

大会の器(スタジアム)が準備できないようでは大会の開催はおぼつかないといえるが、アフリカ諸国は直前にならないと準備しないという精神性があるらしく、いたってのんびりしたものだとか。いずれにしても、2009年のコンフェデレーションズカップの開催状況によっては、FIFAは開催地を変更するかどうかの判断を迫られるのではなかろうか。

つづいて、2012年のサッカー欧州選手権(EURO2012)。この大会の開催国はイタリアに決定するだろうという大方の予想を覆して、昨年4月にポーランドとウクライナの共同開催に決まった。その決定に至る経緯や経過を、私は詳しく知らない。FIFA(要するにブラッター会長)がEURO2012を東欧で開催するように、UEFAに対して圧力をかけたという話を聞いたが、本当かどうかは不明だ。カルチョスキャンダルという負のイメージがあったとしても、私はイタリアがポーランド・ウクライナの共同開催案より劣っているとは思わなかった。なぜなら大会を開催するまでの4~5年の間に自浄作用も働くだろうし、大会に向けて準備を進めることも可能なのだから。

そして現在、ポーランドとウクライナの2つの国には、大会を開催するだけのお金を捻出することができないのではないかいう話が、まことしやかにささやかれている。国内を移動するための鉄道や高速道路が、まったく整備されていないとか。それ以外にも、スタジアムやホテルなどがちゃんと準備できるのかどうか、未知数な面も多いらしい。開催地に選ばれても大会期間中に混乱を生じるのなら、早いうちに返上したほうがよいと思うのは私だけだろうか。

ただ個人的には、ポーランドとウクライナの共同開催を支援したいと思う要素もある。なぜならこれまで欧州選手権は西欧中心に開催国が選ばれており、欧州選手権とは名ばかりで東欧圏で開催されたのは1976年の旧ユーゴスラビア大会だけなのだから。サッカーの世界的普及と発展が開催地決定の要素となりうるのであれば、これまで大国だけで開催していたものを欧州の小国(失礼)に分散する発想も必要だと思う。西欧におけるサッカー文化はすでに成熟しているし、ビジネスとしての側面が強くなり過ぎている。開催国としての恩恵を、東欧諸国が享受する時期に差しかかっているのかもしれない。

ただ、ポーランド、ウクライナという両国が、久しぶりの東欧での開催となる大会を成功裏に終えることができるのであろうか。もし東欧圏で開催国を選ぶのであれば、もう少し別の国があったと思うのは私だけであろうか(チェコとか旧ユーゴとか)。唯一の希望はポーランドとウクライナの両国が2006年のW杯に出場しているため、代表チームに上位進出の可能性を見出すことができる点だ(現時点では)。しかしそれ以外にも、開催国として発生しうるであろう問題点をクリアしていけるかどうかが、大会を成功に終えるための最低限の条件といえる。チケットの値段が高すぎて、開催国の国民がチケットを買えなくなるといった問題も起こりうるだろう。通貨の異なる2国での共同開催は観戦する側にもロスが多くなり、我々日本人にとって負担の多くなる大会となることだけはすでに決定している。EUが拡大している現在、欧州がひとつであることを東欧から発信できるような大会になってほしいと願いたい。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/euro/08/headlines/20080615/20080615-00000014-spnavi-socc.html
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by akira-takeuchi | 2008-06-15 13:13 | サッカー
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