カテゴリ:サッカー( 156 )

J1第25節・サンフレッチェ広島vベガルタ仙台

シーズン前に今年のJリーグの日程が発表になったとき、この試合が1位と2位の対戦になるとは思っていなかった。関西以西でベガルタ仙台がアウェイゲームをおこなう日程は毎年確認しているが、過去にはそんなこともなかったし。ネットオークションでもこの試合のチケットをうまく落札することができなくて、家庭の事情もあるため直前まで現場へ行けるかどうか分からなかったが、試合当日になって急きょ車で広島へ向かうことにした。午後の日差しを浴びつつ車を西へと走らせ、福山市内を走行中に愛車の走行距離が9万キロを突破した。三原のあたりから徐々に雲が広がってきたが、涼しいのはいいことだと安易に考えて運転を続けた。そして降りた五日市ICの周辺は大渋滞、以前はただの空き地で臨時駐車場になっていた場所も開発が進んでおり、試合会場からはるか離れた西風新都ICの近くの駐車場に車を止めることにした。どうせこんなことになるなら、五日市ICでなくて広島道に入って最初から西風新都ICに来ればよかったと思った。

駐車場からシャトルバスでビッグアーチへ向かう。徐々に日が暮れてきたが、なんだか雲行きが怪しくなってきた。スタジアムに着くと、バックスタンドに入場する人の列ができている。まだチケットを持っていなかったので、バックスタンド自由席の当日券を3000円支払って買う。事前に調べたところでは、ホームゴール裏とSA指定ホーム側はすでに売り切れになっていたようだ。そして列に並んでいたところで、いきなり雷が鳴って激しい夕立に見舞われた。傘を持ってきていたが、風が強くてほとんど役に立たなかった。靴はずぶ濡れになり、ズボンも少し濡れてしまったが、混乱のなか何とか入場してスタンドの下で雨があがるのを待った。先週、ビッグアーチでとあるアイドルグループのイベントがおこなわれたはずだが、ほっともっとフィールドのように芝生をボコボコにされていなかったのでほっとした。

そして小雨が降るなか、試合が始まる。前半は穏やかな展開といえる。しかし全体的に両チームの中盤の守備がいいのか、裏へ抜け出そうという動きが目につく。広島も仙台も裏を狙おうとしているのが分かる。そしてどちらかというと、仙台がボールを持っている時間が長いと感じる。広島が普段どんなサッカーを展開しているのか知らないが、この攻撃でリーグの上位を争っているのはたいしたものだと思う。前半はこれといった好機もないまま、最後はボールをキープして時間だけを使い0-0でハーフタイムを迎えた。

やがて雨があがって後半を迎える。後半開始から仙台が押し込むが、そのボールをうまく奪った広島が攻め上がり、広島#8の放ったミドルシュートがDFの足に当たって向きが変わってコロコロ・・・と転がってゴールインした。ボールが転がってゴールに達するまでの時間が長く感じた。そしてこれで試合が面白くなるだろうと、スタンドでほくそ笑んでいた。案の定仙台が選手とボールをさらに加速させて圧力をかけ始める。その隙を突いて広島がCK後の混戦から#24がシュートを放つが仙台GKが好セーブで逃げる。ここで追加点を許さないなら、まだツキはあるしチャンスもあるだろう。その後仙台#10のFKはクロスバーに嫌われたが、右サイドを駈けあがった#15のクロスを#24がヘッドで押し込んで1-1の同点とした。同点となって仙台のほうが運動量でやや上回り始め、広島は自陣にベッタリという感じになる。しかし自陣でボールを奪った広島が、中盤の守備の穴(厳しいか?)にうまくパスを通して左サイドに展開し、上がったクロスはDFが頭でクリアするがそのボールが右サイドにいた広島の足元へ転がり、このシュートを一度はGKがセーブするものの広島#15が押し込んでゴールに沈めた。その後仙台は同点ゴールを目指して攻撃を仕掛けたが、広島が守りきって2-1でタイムアップになった。試合後はシャトルバスの列に並ぶ必要があったので、整列する選手を見ることもなくスタンドを後にした。

この日の観衆は25352人との発表であり、ふつう関西以西でおこなわれるベガルタ仙台のビジターゲームは1万人そこそこの試合が多いのに、首位決戦ということで多数の来場者があったことは嬉しく思う。しかし無料招待券を大量配布したのかどうかは分かりかねるが、まわりにいた人の一部はあまりサッカーをよく分かっていないようにも思えた。仙台としては、最初の失点はボールの取られ方がよくなかった。そして広島#8を中盤でフリーにして、自由に動く時間を与えてしまったことが惜しまれる。2点目の失点は相手陣内で奪われたボールを、中盤で守備が開いたコースにうまくパスを通されて逆サイドに展開されたことが惜しまれる。試合を全体的に見ると、仙台が支配する時間帯が圧倒的に長かった。1位と2位の対戦という状況でなければ、どんな展開の試合になっていたかなと思う。

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by akira-takeuchi | 2012-09-16 13:37 | サッカー

J2第15節・モンテディオ山形vFC岐阜

初めてモンテディオ山形のホームゲームを見る機会に恵まれた。前の日に仙台でとある会合に参加して仙台市内に泊まり、4年ぶりに乗る仙山線で山形を目指した。険しい奥羽山脈の山並みが眼前に迫ってくる仙山線の車窓風景には、独特の雰囲気がある。作並、山寺といった聞き慣れた駅名を見ながら新緑の奥羽山脈を抜け、列車は山形盆地へやってくる。そして羽前千歳で奥羽本線に乗り換え、最寄の高擶駅に到着した。

この日はとても暑い一日で、高擶駅から歩いて試合会場に行くまでの間にすでに腕を日焼けする始末。帽子なんか持ってきていないのに。なんで東北まで来てこんなに気温が上がるんだ?と思いつつ、休憩しながら1時間近くかけてゆっくり歩き、試合会場にたどり着いた。驚いたのは信号が縦向きに設置されていることと、スタジアムに広大な駐車場があること。モンテディオの公式サイトによると、6000台分の駐車場があるらしい。さすがクルマ社会・山形県の現実を、いきなり見せつけられた思いがした。

やがて総合運動公園のメインゲートと思しき入場門があり、その向こうにスタジアムが見えてきた。キックオフまでにまだ2時間近くあるが、青いシャツを着た人が多数往来している。思うに、地元の人のレプリカ着用率が高い気がする。たまに見に行く地元のファジアーノ岡山や、前の日に見たベガルタ仙台もレプリカ率が高いと思うが、それ以上と感じる。デポルティボデラコルーニャとかエスパニョールを想起させる青と白の縦じまは、日本ではモンテディオのほかになく、遠巻きに見てもすぐにそれと分かる色合いを羨ましく思った。

モンテディオの試合を見るにあたって事前にいろいろ調べたのだが、試合会場のグルメが充実しているという。私はサッカー以外のことにはほとんど興味を持たないのだが、今回はせっかく山形まで足を伸ばしたので、何か食べてみようと最初から画策していた。メインスタンドの外には、たくさんの出店が並んでいる。そのなかでひときわ(?)長い列ができていた、酒井製麺所の冷たい肉そば(500円)を狙うことにした。

しばらく列に並んでこの肉そばを食したのだが、独特のこしのある麺とだしの利いた汁が非常に美味だった。お腹がすいていたせいもあって、一撃で平らげてしまった。あと2~3杯は食える(笑)。こんな名品が山形に存在することを知りえただけでも、天童まで足を運んだ甲斐があったと思える。そして驚いたのが、食べたそばの器の捨て方だ。分別回収が徹底されていて、器は表面のビニールを各自で引きはがして、燃えるごみと器とに分けて捨てるようになっていた。

スタジアムの外では木陰に椅子が置いてあり、青と白のシャツを着た大勢の人が思い思いの食事をしていた。その光景自体が圧巻というか・・・、モンテディオの試合前の会場付近の様子がこれほどインパクトがあるとは思っていなかった。いや、遠方から岡山へやって来る人にとっては、ファジアーノも似たようなものなのかもしれないが。スタジアムの外周を歩いて一周してからスタンドに入場することにしたが、それにしても日差しが強くて暑い。

試合前の選手紹介で気になることがあった。たしか現在のJリーグのレギュレーションでは、J2も控え選手を7人まで登録することができるはず。しかし岐阜は控えの選手が5人しか紹介されていなかった。経済的に余裕のない岐阜が遠征費用を削るために、山形への遠征に際して控え選手を5人しか帯同させていないということは十分に考えられうる。このあたりはチームの存続に関わることもあるだけに、ちょっと気がかりに思った。そして山形には、以前にベガルタ仙台に所属していた選手が何人かいて嬉しく思った。

やがて試合が開始された。ホーム側のゴール裏は、8割がた青いシャツで埋め尽くされている。山形の応援は蒲田行進曲やみんなのうた、さらにはフランスギャル(夢見るシャンソン人形)など、チャントの選曲が鋭くて斬新と思わされた。それにしても、バックスタンド後方の奥羽山脈の新緑が目にまぶしい(試合よりも気になった)。暑さのせいか山形の動きがそれほどよいわけではなく、岐阜の守備のよさばかりが目立つ前半で、終了間際に岐阜がPKで1点を先制して折り返した。

後半になりパスの回りがよくなった山形が、同点ゴールを目指してチャンスをつくり始める。後半10分が過ぎた頃、スルーパスで右サイドに抜け出した#19からの折り返しを#18が決めて同点に追いついた。これでにわかにスタンドの雰囲気が変わった。さらに相手DFのミスからボールを奪ってPKを獲得し、#30がこれを沈めて2-1と逆転した。その後も山形が押し込む時間帯が続き、何度かチャンスをつくったが決めることができず2-1のままタイムアップになった。リードを許してからは、岐阜は攻撃の形を作ることができなかった。

ところで、この日の主審は河合英治。あまりよく知らない人だが、帰宅後に調べてみるとJ2を中心に笛を吹いている審判らしい(J1での主審経験はないようだ)。全体的によくやっていたと思うが、それは両チームの選手の協力があったからだろう(所々にあからさまとも思える見逃しがあったはず)。

話は変わるがこの試合のマッチデープログラムで佐藤錦のプレゼントがあったので、プログラムの応募券を貼ってはがきで応募したところ、先週になってJA全農山形からさくらんぼが届いた。ご丁寧に山形からさくらんぼを届けてくれた全農山形さんと、このプレゼントを主催していたおいしい山形推進機構さんには、深くお礼申し上げます。家族でご相伴に預かりました。これが山形での一番の思い出かも。

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by akira-takeuchi | 2012-06-11 12:44 | サッカー

J1第12節・ベガルタ仙台v名古屋グランパス

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by akira-takeuchi | 2012-05-31 23:12 | サッカー

プレミアリーグ第25節・トットナムホットスパーvニューカッスルユナイテッド

この日のロンドンは、朝から寒い一日。午前中から市内をうろうろして、バスでスタジアムに着いたのが午後3時過ぎ。ホワイトハートレーン周辺にも、日陰の場所には雪が溶けずに残っている。寒いなかサッカー場の外周を歩いて一周し、スタジアムの外観の写真を撮ってまわった。その後はオフィシャルショップでレプリカシャツを買い、屋台のスタンドで買った紅茶を飲んでから開門と同時にスタンドに駆け込んだ。

英国はたびたび訪れているものの、プレミアリーグの試合を見るのは9シーズンぶり。イングランドでサッカーを見るのも7年ぶりだ。プレミアと下部リーグとではプレーのクオリティに巧拙の違いはあるが、イングランドはどこのサッカー場もオーディエンスの雰囲気が素晴らしい。久しぶりにそのイングランドサッカーの雰囲気を体感できる機会を楽しみにしていた。しかも今回見る試合はプレミアリーグの3位と5位のチームの対戦(その時点で)。もともと下部リーグを見に行くことが多いので、私が行く試合ではないくらいの好カードを見る機会に恵まれた。

試合開始は現地時間の午後5:30。昼間は晴れていたが、徐々に気温が下がってくる。おそらくキックオフの時点で、気温はせいぜい2℃か3℃くらいだろう。真冬のドイツやオランダで何日も連続してサッカー観戦した経験があるから、それを思えば寒いとも思えない。そしてホワイトハートレーンは、ハイバリーやイーウッドパークのようにスタンドが少しせまいので、人が密集している試合中はそれほど寒さを感じなかった。キックオフの30分ほど前に選手がピッチに現れてアップをおこない、その頃はガラガラだったスタンドも試合開始直前にはほぼ満員となり、やがて試合が開始された。

試合が始まるときには、“♪Come on, Spurs~,come on Spurs・・・”の大歓声。この試合を見に行くにあたって、テレビでスパーズの試合は何度もチェックしたが、実際に観衆の声が反響するのを聞いて感激した。その感慨に浸る間もなく、キックオフから5分足らずでスパーズが先制する。右サイドをワンツーで崩してグランダーのクロスを入れると、これを反対サイドまで転がったところを#32が走りこんで左足で押し込んだ。さらにその2分後にも、右サイドからのクロスを#15がワンバウンドのボレーで決めて2-0とあっという間にリードを広げた。

日本では2点差がつけばどこか間延びした試合になるものだが、観衆が更なるゴールを求めて歓声や歌声を上げ、選手もそれに呼応する。前半はほぼ一方的にスパーズが押し込んで攻めつづけ、ゴール前で混戦となったところに走りこんできた#15が3点目を、さらに#21が左足で4点目を決めて、4-0とリードしてハーフタイムを迎えた。後半にも#10がゴールを決めて、最終スコアは5-0でタイムアップとなった。90分間を通してスタンドは素晴らしい雰囲気で、この日の試合を見に来た観衆のほとんどは満足して家路に着いたことだろう。

全体的な印象としては、試合が途切れることが少なく、速い展開が連続する印象の試合だった。そもそもプレミアでは、これくらいのスピードで試合が展開されるのが当たり前なのだろうが。選手どうしの距離が無駄に離れることがなく、個々のプレーには見ていて分かる意図がある。2点差がついたとしても、スタンドの人民がゴールを求めれば、その要求にプレーで応える。ホームとゲストの区分けが明確で、地元チームはSBのみならず全体が前がかりになって、7~8人でゴールを求める精神のもとにプレーしている。サッカーは点を取るスポーツなのだと、改めて感じさせられた。選手には敬服する。

個々の選手のことで言うと、フリーデルは米国代表なので“♪Playing from the USA~”(ボーン・イン・ザ・U.S.Aのパクリ)という歌詞のチャントだったことに笑えた。その他、サハやアデバヨールにもチャントがあった(歌詞はよく分からない)。プレーの面では、パスを出せてボールを保持できる#8と#14が中盤にいることが、トットナムには大きいように思えた。そしてハーフタイムに、シェリンガムがピッチに現れたときの歓声がいちばん大きかったような気がする。今回はプレミアリーグの上位チームどうしの試合を見る機会に恵まれたが、どことなく私らしくなかったように思えるので、次に英国へ行く機会があればもう少しすそ野に位置する試合を見たいと思う。(観衆36176人)

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by akira-takeuchi | 2012-03-11 00:47 | サッカー

J2第38節・ファジアーノ岡山v徳島ヴォルティス

今日は朝のうち小雨が降っていたが、寒いのを辛抱してカンスタへ向かった。スタジアムに着いたのはキックオフの30分ほど前だったが、スタンドでいつも陣取るエリアは青い服を着た人で埋め尽くされていた。ガラガラの鳴門の競技場で試合をしていた時代を知る者としては、数千人もの応援が徳島からやってくるとは驚きを禁じえなかった。今日の試合もリーグ戦の1試合なのだが、それが単なる1試合でないことを知った人ばかりがスタンドに集結したようだ。一部の照明が点灯されたなかで、やがて試合が開始された。

前半のキックオフから10分ほどはどことなく動きが固い印象を受けたが、やがて徳島が攻め込みはじめる。先週の試合よりは、全体的に動きが連動していてスムーズに思える。中盤で相手のパスミスを誘い、これを奪って徳島が攻めあがる。しかし徳島が攻め込んで岡山がボールを奪い返すと、今度は岡山も反撃に転じる。どちらがペースを握るというでもなくボールが往来し、そのうちの何度かはシュートに到達するが枠には飛ばない。25分くらいが経過すると、試合が落ち着いてしまって点が入りそうな気配がなくなり、そのまま前半が終了した。

後半になる前に、札幌が2点リードしていると聞いた。徳島の監督さんの前半の所作を見ていると、札幌ドームの経過は逐一情報が入ってきているように思えた。ならば徳島は、ゴールを狙うしかない。後半の開始早々、徳島はペナルティキックのチャンスを得る。しかしこれを狙った#7のキックは、GKとクロスバーに当たってはね返り、今週もまた沈めることができなかった。それでも慌てる必要はない。中盤での保持力でやや優る徳島が、細かいパスをつないで相手ゴール前を目指す。そうか、これが徳島が意図していたサッカーなのか。しかしなかなかシュートまで到ることができない。そんな感じで後半の20分ほどが経過し、展開はほぼ互角になってきた。早く1点が欲しい徳島は徐々に全体的に前がかりになり、全員で押し上げて中盤を省略し、前線へ長いボールを送りはじめる。しかし思っていたほどうまく前線にボールが収まらない。当然、徳島の背後には広大なスペースが存在する。ここを使って岡山がカウンターのチャンスを何度も得る。35分を経過するあたりからは、ボールは往来するが完全に間延びした状態になった。ともに決定機も決定力も欠如したまま90分が経過したが、後半のロスタイムに岡山が1点を決めた直後にタイムアップになった。

試合後のコメントによると、徳島の監督さんは辞任する意向だという。この3年ほど一年ごとに成績を上げていたので残念な思いもあるが、徳重、倉貫、柿谷、津田あたりの主力選手が残るのであれば、来季もいいサッカーを見せてくれるのではないかと思う。何年も前に、数千人しか観衆のいない寒々しい鳴門の競技場で試合を見ていた者としては、いよいよ徳島も年間順位が4位のところまで上がって来たかという印象である。前線にあと少し得点を取れる選手がいれば、来年のJ2で2位以内(6位というべきか)に入る可能性は大いにある。(観衆8833人、主審村上伸次)

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by akira-takeuchi | 2011-12-04 02:31 | サッカー

J2第37節・徳島ヴォルティスvサガン鳥栖

今年のJ2は残り2節となった段階で、2位から4位までの勝ち点差が3。しかも昨日札幌が勝ったため、2位から4位までが同じ勝ち点で並ぶ混戦になった。得失点差で優位に立つ鳥栖が有利であることに疑いの余地はないが、ここ数試合はやや失速して前節は久しぶりの黒星。対する徳島は地元で札幌に敗れて昇格が遠のいたかに思えたが、難敵の栃木と湘南を連続して敵地で破って再び順位を上げてきた。今日勝っただけでは昇格は決まらないが、ともに勝てばJ1に大きく近づく状況でこの日の試合を迎えた。

試合が終わってみて思うのだが、徳島は選手も観衆もこれほどまでに重圧のかかる中での試合を経験したことがなかったようだ。換言するなら、ちょっと入れ込みすぎたというか。前半の開始から5分間、徳島は前へ前へと圧力をかけたが決めることができなかった。そして徳島が前がかりになったところで鳥栖が右サイドに長いボールを展開し、その折り返しを鳥栖#10が決めて先制した。その直後、徳島#8(?)のスルーパスをエリア内で受けた#18がDFに倒されてPKを得たが、このペナルティキックを#7が失敗したのが流れの上でこたえたように思う。その後は徳島の選手が前がかりになり、中盤が#8だけでスカスカになって逆襲を受けるシーンが多くなった。さらに前半の30分過ぎ、相手ゴール前で得たFKのはね返りを#22が押し込んで鳥栖が0-2とリードを広げた。

後半も徳島はゴールを目指して前へと攻撃をしかけるが、今日の鳥栖は全体的に守備が集中していた(徳島の攻撃が単調だった感は否めないが)。そして後半が10分ほど過ぎた頃、右からのスローインを鳥栖#9が頭で押し込んで0-3となり、実質的にこの追加点で試合の大勢は決した。試合の最終盤に徳島にも惜しいチャンスが何度かあったが、これを鳥栖がしのぎきってタイムアップの笛を聞いた。鳥栖がチャンスを確実に決めていれば、あと3~4点は入っていただろう。

試合に関係ないこととしては、はるばる徳島まであれほど多くの鳥栖サポーターがやって来ていたことには驚かされた。そしてタイムアップの瞬間の、選手や関係者とサポーターの喜びようは尋常ではなかった。実質的にこの試合の勝利でJ1昇格が決まったと、みんな分かっていたのだろう。スタンドでフューチャーズのピンク色の旗が振られているのを見て感慨深く思えた。世界的に見ても素晴らしい鳥栖スタジアム(ベストアメニティスタジアム)で、やっとJ1の試合が開催されることを、スタジアムマニアとして本当に嬉しく思う。鳥栖スタジアム(とサガン鳥栖)の素晴らしさを、ひとりでも多くの日本人に知ってもらいたいものだ。

しかし鳥栖も徳島も、リーグ戦の終盤にきて地元で勝ち点を積み上げられないのはどうしたものかと思う(札幌は別)。直近2試合の徳島のあの勝利は、いったい何だったのかと考えさせられる。しかし残り1節となった今、考え込んでいる時間もなかろう。徳島の最終節は岡山とのビジターゲーム、四国初(発)のJ1を目指し、栃木や湘南を撃破した勢いを思い出して試合に臨んでもらいたいものだ。(観衆は11916人、主審は松尾一)

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by akira-takeuchi | 2011-11-28 00:19 | サッカー

J1第24節・ベガルタ仙台vモンテディオ山形

正直なところ、みちのくダービーがこれほどまでに凄まじい雰囲気のなかで行われているとは知らなかった。学生時代に仙台に住んでいたことがあり、そういう接点があるから今回この試合を見る機会に恵まれたわけだが、スタジアムが醸成するあの空気に触れる機会のない東北以外の多くのサッカーファンが気の毒に思える。黄色と青に二分されてそれぞれに揺れ続けるスタンドと、絶えることなく続く両チームのサポーターの歌声は、まるでヨーロッパのサッカー場のようだった。

私はおもに西日本で行われる試合を見ているので、数千人単位で仙台までやって来たモンテディオサポーターにも驚いた。あれほど大量の青白のシャツを、サッカー場で見たのは初めてだった。そしてこれだけ大勢のサポーターが一堂に会して、さしたるいざこざもなく試合が開催される日本という国は素晴らしいとつくづく思う。そして試合が終わると、ゴミが残されることもや暴動が起きることもなく、スタンドがそのまま空っぽになって静寂が戻る。試合後のスタジアムで、試合中の非日常なあの空間は何だったのだろうと思った。

両チームのサポーターの応援やスタンドの様子など、全てが世界のどこでも見たことがないほどに素晴らしく、サッカーファンとして恥ずかしい話だが試合中はピッチでのプレーをほとんど見ていなかった。これほどまでに素晴らしい雰囲気のなかで行われる試合が、日本に存在する様子をこの目で実際に見ることができて、この世に生を享けた幸福を感じずにはいられなかった。これまでJ2だからとか宮城スタジアムでの開催だからという理由で、このみちのくダービーを見に来なかった自分を反省した次第である。今ではマンションになり変わったハイバリーで、生まれて初めてサッカー観戦したときの心境を思い出した。

ただ、どうやら試合後に一部のベガルタサポーターが“さよならディオ”の横断幕を掲出してその旨のコールをおこなったようだ。それが試合後に、意味不明のブーイングが聞こえてきた理由だったのね。今からちょうど10年前の2001年シーズン、J2のリーグ戦でベガルタとモンテディオが昇格(=2位)争いをしたことがあったけど、最終節の日にはどっちが東北初のJ1チームになってもいいと思ってた。遠く(岡山)からみちのくを想うってのは、そういうことなのですよ。ベガルタは今季、震災で練習場が使えなくなったときにほかのチームのグランドを間借りしていたわけだし、みんなと仲良くしてくださいね。こんなに素晴らしい雰囲気のみちのくダービーが見られなくなってしまうとすれば、それは日本サッカー界の大きな損失と思えるので。ともかく、このダービーの素晴らしさを、一人でも多くのサッカーファンに知ってもらいたいものだ。

試合について触れておくと、この日の主審は家本政明。また不可解な判定を多発して試合を混乱に陥れるのかと思いきや、2度あったPKの判定とPK蹴りなおし以外に疑問なことがなかった。これは両チームの選手が品行方正にプレーしたからか、はたまた夏場の連戦で選手に疲労が蓄積しており激しいプレーが少なかったからなのか。いずれにせよ、西日本と比べてこの日の仙台は乾燥しており、比較的涼しい気候で行われたため選手の動きは90分を通してよかったと思う。 観衆は19087人、前半に#24のシュートと#10のPKで2点を先制した仙台が、その後の山形の反撃をPKによる1点に抑えて2-1でタイムアップになった。序盤に簡単にリードを奪った仙台に対して、後半の山形はいい形でボールを奪って何度も攻めたが、同点ゴールを陥れることはできなかった。

ちなみに岡山でディオと言うと、スーパーを思い出す人は多いはず。モンテディオのコールを聞いて大黒天物産を思い出していたのは、この日のスタジアムで私だけだったのだろう。

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by akira-takeuchi | 2011-08-31 22:56 | サッカー

J2第18節・徳島ヴォルティスv湘南ベルマーレ

妻が徳島へ福山雅治のコンサートを見に行くというので、車で連れて行ってきた。アスティとくしまで妻を車から降ろして、コンサートが終わるまでの間は鳴門に戻って学生時代の友人とJ2の試合を見ることにした。徳島の試合を見に行くのは3年ぶり。ここ数年は瀬戸大橋が1000円で渡れたのに、四国へ行かないまま休日千円が終わってしまったことを後悔するばかり。朝から非常に蒸し暑いなか、児島ICから鳴門まではおよそ1時間半の道のりだった。

久しぶりに鳴門のサッカー場を訪れたが、メインスタンド周辺の出店が充実していて驚いたとともに、集客に力を入れようとしている様子をうれしく思った。しかしそれでもヴォルティスの入場者数は4000人前後のことが多いらしく、もう少し多くの地元民が会場に足を運ぶようにするためにはどうしたらよいのだろうと考えさせられた。徳島県自体が必ずしも巨大な自治体ではないので、人口規模を考慮すると難しい面もあるのだとは思うが。

試合は前半に先制ゴールを挙げた徳島が、湘南に試合を支配される時間帯を何とかしのいで追加点を挙げ、退場者が出て数的優位に立ったあとは自由にボールをつないで得点を追加して4-0でタイムアップになった。しかし最終スコアを見ただけでは、チームが展開しているサッカーは分からない。前半も後半も立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けてきた徳島は賞賛に値すると思うし、前線にボールを保持できて得点力のある選手をそろえていることはよく理解できた。しかし湘南のサッカーが悪かったとも思えない。両SBが攻撃参加する回数は尋常ではなかったし、J2ではその運動量を持て余してしまうだろうと感じた。さらに後半の湘南は#10と#30を交代出場させて得点を狙いにきたが、彼らが攻撃に加わったときの素早いパス交換と展開力は凄まじかった。湘南は3連敗となったが、何かきっかけさえあれば浮上するのは難しくないように思える。

今日は前半開始早々に徳島が先制点を奪ったことと、後半に湘南が2人まとめて選手交代させた直後に徳島が追加点を挙げたことが、試合の流れの上で大きかった。そしてJ2のレベルでは、1人減ってしまうとダメージが大きすぎる。10人になってからの湘南は、ボールを奪ったあとで攻撃をどう組み立てればよいのかはっきりしないプレーが目についた。しかし10人になるまでは、湘南の守備のほうが一歩早い場面が多かったし、相手ボールになった瞬間の守備の連動性でも上回っていたと思う。徳島はボールを支配されると、わりと簡単に中盤の選手がDFラインまで押し込まれてしまうように感じた。ともかくも結論としては、両チームともにしっかりしたサッカーをやっており、非常に強いという印象を受けたということに尽きる。後半はパスミスや選手の意思不疎通も見受けられたが、前半はあからさまな失策がなくてボールがよく往来するいい試合だった。もっと多くの観衆がスタンドに足を運んでもらいたいものだ。

余談ではあるが、話に聞いていたとおり、ポカリスエットスタジアムのビジターゴール裏の電光掲示板が新装されていた。そしてヴォルティスの先発メンバー紹介のときに使われていたBGMが、阪神#6(金本知憲)が打席に入るときのテーマソングと同じだったのが笑えた(サンドストーム)。そしていつ来ても、鳴門での試合は風が強いと感じる。なおこの日の主審は、そもそも印象のよくない松尾一。帰宅してから試合の映像を少し見たが、湘南#15に赤紙を提示したプレーが退場に値するものだったかどうかは甚だ疑問である(現場では私はよく見ていなかった)。すでに試合の流れが決した後のことだったので、試合の結果に大きな影響を与えたわけではないのが救いである。(観衆3558人)

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by akira-takeuchi | 2011-06-26 15:28 | サッカー

J1第14節・ヴィッセル神戸vベガルタ仙台

たまたまネットオークションでいいチケットを2枚落札することに成功したので、妻と神戸の街へ試合を見に行ってきた。今回のチケットはプレミアムソシオクラブといって、座席がメインスタンドのど真ん中の席。さらに軽い食事とドリンクがついていて、試合後には一部選手も加わってパーティがおこなわれるという。ドレスコードがあり“スマートカジュアルでお越しください”と書かれてあったので、少し敷居の高さを感じながら(笑)神戸へと向かった。家を出るころは雨があがって少し蒸した感じだったが、試合の始まる夕方には気温が下がり涼しくなってきた。

試合の前半は、仙台が圧倒的に支配した。ともに好調なチームどうしの対戦だったため、ほぼ互角の展開を予想していただけに、前半の45分間には驚愕した。仙台の守備がとにかく相変わらず素早いことには驚きの念を禁じえない。少々悪い形でボールを失っても、3~4人の選手で相手を囲い込んでボールを奪い返す。神戸の攻撃の選手が何人か出場していないことを除いても(#13が累積警告で不出場)、さすがに前半のこの出来は想像できなかった。これからの暑い時期に同じサッカーを継続できるかどうかは分からないが、ここまでのリーグ戦で仙台が上位につけているのも理解できる。神戸にはほとんど攻撃する機会がなく、前半の20分過ぎに左サイドから仙台#6が上げたクロスに#24が頭で合わせて0-1で折り返した。

神戸は後半開始から#10、#11を交代出場させて得点を狙いにくる。この選手交代は、誰にでもある程度は想像できていたことだ。逆に言うと前半のビハインドが1点だけであれば、神戸としては後半で挽回できると踏んでいたのかもしれない。案の定後半になると試合の趣きは一変し、互角の攻防が展開される。神戸が押し込み、仙台がカウンターで応酬する展開になった。時間の経過とともに神戸がゴール前まで迫る回数が多くなり、クロスを入れる回数が増えてきたのだが、ゴールを陥れることができない。後半30分を過ぎるあたりから完全に神戸が押し気味の展開となり、終了間際に左サイドでボールを受けた神戸#21がドリブルして中に切れ込んで右足のシュートを放つと、仙台ゴールの右隅に決まって1-1とした。残り少ないロスタイムも神戸が押し込んだが、勝ち越しゴールは決まらないままタイムアップ。

後半の神戸には、ペナルティエリア内で#21が倒されたもののノーファウルだったり、ゴールラインを割ったとも思えたヘディングシュートが(#19)ノーゴールと判定されたり、微妙な判定が多くそれに伴ってブーイングも多かった。しかし私の位置から見るかぎり、#21が倒されたシーンは仙台#5(?)の足が完全に先にボールに入っていたのでファウルを取ることはできないプレーのように思えた。ヘディングシュートのときは副審がコーナーフラッグのところにいたので、じっと同じ場所に立ち続けているのを目視確認してノーゴールだったのだと判断した(副審はゴールが決まった場合ハーフウェイラインのほうに走ることになっている)。この2つのプレーについては、特段問題になるような判定ではなかったはず。しかし試合を通して見た場合、今回も今村義朗の判定は仙台に偏っていたと感じる人は多かったことだろう。今村は先月おこなわれたC大阪v仙台の笛も吹いており、試合後にセレッソサポーターにブーイングを受けていたことを、ヴィッセルサポーターは知っておいたほうがよかったのかもしれない。

仙台は終了間際の失点で同点に追いつかれたが、後半にカウンターから迎えた好機で追加点を挙げて2点差としていれば結果は変わっていたかもしれない。同点となったシーンでは神戸#21をサイドで完全にフリーにしていたが、仙台にとって後半の残り時間が少なくなった時間帯でのスタミナが、リーグ戦で上位をキープする上での課題といえよう。最後になるが、試合前にベガルタ仙台コールをしてくださったヴィッセルサポーターの皆様には、この場を借りて深くお礼申し上げます。また試合後のパーティーで快く写真撮影とサインに応じてくださった神戸#7、#25、#32、#28の4名の選手の皆様にもお礼申し上げます。今後ともけがに気をつけて、益々ご活躍なさるよう岡山の地よりお祈りいたしております。

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by akira-takeuchi | 2011-06-18 23:04 | サッカー

J2来季から昇格プレーオフ導入へ

J2は来季から昇格プレーオフの導入を検討しているという。日本ではなじみのないシステムだが、それ自体は悪い話ではないと受けとめている。現にイングランドではチャンピオンシップの3位から6位でプレーオフをおこなって昇格の最後の1チームを決めているし、スペインも昇格プレーオフをおこなっている(やり方は両国で若干の相違があるが)。来季プレミアリーグに昇格する最後の1枠をウェールズのスウォンジーが勝ち得たというのは喜ばしい話だし、シーズンがほぼ終わったこの時期に、スペインで最後に昇格するのがグラナダになるのかエルチェになるのかと日本で気を揉んでいる私は相当な変わり者なのだろうが(それにしてもベッチフィールドでプレミアリーグを見てみたかったものだ)。

しかしJ2には根本的な構造上の問題がある。そもそも昇格争いをしているチームはJ1経験のあるチームばかり。今季は横浜FC、FC東京、東京V、京都などの出遅れにより、ここまで栃木や鳥栖が上位につけているが、シーズン半ばにこの順位でいられるかどうかは疑問だろう。より多くのチームにJ1に昇格できる可能性を与えることにより、J2全体のレベルを底上げしようという考えには賛成だが、昨季J2の3位で昇格した福岡はここまで9戦全敗という有様。実力で劣るチームに昇格の機会を与えたとしても、J1の質が下がってしまうのでは本末転倒だろう。

シーズン終盤にプレーオフをおこなうことにより、J2が注目される機会を設けることは大いに賛成だ。しかし現状のJ2は闇雲にチームを増やしすぎた弊害で選手の数も審判も不足しており、全体的な質の低下が目に余る状態といえる。昇格プレーオフが悪い話だとは言わないが、その前に水増しされたJ2のチーム数を16程度にまで減じる話と抱き合わせでないと、Jリーグ全体のレベル向上にはつながらないと思う。3年ほど前の申し合わせ事項によるとJ2は22チームまで拡大を続けることになっているらしいが、ここにメスを入れないかぎり緊張感のない試合がシーズン序盤から繰り広げられる現実に変わりはあるまい。早期にJ2とJFLの入れ替え戦を導入するほうが、J2のレベル向上に直結すると考えるのは私だけだろうか。
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by akira-takeuchi | 2011-06-15 00:41 | サッカー