<   2010年 12月 ( 2 )   > この月の画像一覧

W杯南アフリカ大会・日本代表に思うこと

今年の日本のサッカーシーンも、残すところ天皇杯の決勝戦(厳密には来年だが)だけとなった。仕事が激増して頭髪の本数が激減した一年だったが、今年のW杯を今さらながら振り返ってみたい。優勝したのはスペイン。スペイン語を話す私としてはうれしい結果である。ボールを保持して攻撃を続けるサッカーでEURO2008に続いてW杯も制覇したことは、世界のサッカーにとってよいことなのだろう。そうはいってもスペイン代表って、FCバルセロナのコピーともいえるのだろうが(笑)。スペインとオランダのファイナリストのほかでは、チリやドイツなど攻撃を主体としたチームが目立っていたような印象が残る。これは冬に時期にさしかかる南半球で開催された影響もあるのだろう。

しかし冷静に思い返してみると、代表チームの存在意義が崩れかかっている大会だったともいえる。そもそも普段は違うクラブでプレーしている選手を寄せ集めただけの代表チームで、スペクタクルな試合を展開することなど到底無理な話。現実的には、代表チームよりもクラブチームの展開するサッカー(欧州CLなど)のほうが、クオリティが秀でていることはすでに証明されているわけだし。クラブチームから多額の報酬を得ている選手が多い現代サッカー界において、代表チームでも同じ情熱を傾けてプレーできようはずがないだろう。10年ほど前までは代表チームには相応のステータスというものがあり、W杯をはじめとする代表の試合では熱くなるものを醸し出していたし、見る側も感じていたものだ。しかしながら、W杯は戦争だとか勝つことがすべてとか言っていたのは一昔前の話。長いシーズンで疲弊した選手たちの多くはW杯を片手間としか考えておらず、フランス代表やカメルーン代表の面々はとっととバカンスに旅立ちたかったに違いあるまい。FIFAが主催するW杯という大会の価値が徐々に落ち始めていることを感じる。

そしてわが国ニッポン。大会前に掲げた目標はベスト4、大会直前に大幅な戦術変更をおこない、恥も外聞もなく4-6-0のフォーメーションで専守防衛のサッカーを展開。披露したサッカーは世界大会でのテレビ中継にすら値しない代物だったが(当然私はほとんど見ていない)、高度順応などサッカー以外の要因で努力した甲斐もあってか運よく予選リーグを突破。カメルーンやデンマークの低調なパフォーマンスと、宝くじに当選するような幸運にも手助けされた結果であることに、日本国民の多くは気がついていないようだから笑える。

その後PK戦での敗退が決まり、大手を振って帰国した選手団を歓迎一色で出迎える人々。正直なところ、あの人たちの頭は正常なのかと疑ってしまう。未来のサッカーをダメにする類のプレーしか展開しておらず、大会前に掲げたはずの目標すら達成していないというのに、何を歓迎する必要があるのか理解に苦しむ。勝負にこだわったゆえのあのサッカーなのかとも思っていたが、結局国民はまったく勝利に拘泥していなかったのね。そうでなければ、敗退して帰国した選手団に腐った卵を投げつけていたはずだから。0トップのサッカーでW杯制覇が狙えるのであれば私も賛同したいとも思うが、あのサッカーで2050年までにW杯優勝が狙えると本気で考える人がいるのなら、一度病院で頭を診てもらったほうがいいだろう。

驚いたのは、大会後にサッカー批評などを読む限り、今大会での日本代表監督の仕事を評価する意見が多かったことだ。ほとんどインスパイヤーされることのない凡庸なプレーを続け、目標のベスト4には届かない中途半端なベスト16という結果で、日本という国では監督がいい仕事をしたと評価されてしまうらしい。しかもネット上では監督に謝れなどと議論されていたというのだから、あきれ返ってしまう。大会前にベスト4などと大風呂敷を広げておいて、目標を達成できませんでしたと謝るのは監督のほうだろうに。あのサッカーでW杯ベスト4は、どう考えてもあり得ない。カメルーンとデンマークのあの不出来さ加減を考慮すると、オシムが監督を続けていたとしてもベスト16は固かったと思われる。結局のところ、ここの国にはサッカーを本質的に知る人も少なければ、将来におけるサッカーの発展をまじめに考える人も少ないことを実感させられた大会であったといえよう。同じベスト16でも韓国のサッカーとは明らかな差があったことに、もう少し多くの人が気がついてもよいのではなかろうか。
[PR]
by akira-takeuchi | 2010-12-31 11:30 | サッカー

J1第33節・ガンバ大阪v横浜Fマリノス

一ヶ月ほど前のことになってしまったが、梅田の金券ショップでゲットしたチケットで万博競技場へ行ってきた(買値は当然定価以下)。G大阪#7とか横浜FM#25などはたまには現場で見てみたいものだし、最近売り出し中の横浜FM#40を見てみたいと思ったもので。ちょっとミーハー気分丸出しかな(笑)。まぁ、たまにはそんな動機で現場へ赴くのも悪いことではあるまい。横浜FMが連敗中のため試合前日のtoto予想ではG大阪勝ちとしてみたものの、大阪へ向かうバスのなかで何となく嫌な予感がしていた。なぜならば過去の万博でのマリノス戦では、昔から伝統的にG大阪は楽な試合が意外と少ないからだ。案の定というべきか、悪い予感というのは的中してしまい、試合開始早々に左サイドから崩されたG大阪は、横浜#25に先制ゴールを許してしまう。さらに#25のFKから#9が決めて、G大阪は2点のビハインドになってしまった。その後エンジンのかかったG大阪はFK、CKから再三のチャンスを作るも、これを決めきることができず前半を終了した。横浜が早々にリードを奪ったこともあり、自陣に籠城していたことも影響していたか。

後半になりG大阪はあまり目立っていなかった#22と#10を下げて#8、#9を投入して点を狙いにいった。前半よりは明らかに選手の動きがよくなり、ボールが動く領域も広くなり、さらには中盤でルーズボールに対する働きかけも速くなった。そしてシュートを何本も放ったものの決め手を欠いた。対する横浜も後半20分過ぎに2度続けてFWが相手GKと1対1になるチャンスを迎えたが、両チームともにゴールネットを揺らすことはないまま後半の45分が終了し、0-2でタイムアップとなった。全体的な印象としては90分通して無駄な反則で止まることの少ない試合だったと思う。さすがに横浜#25はいいところにパスを出すし、直接ゴールを狙ったFKは斬れていたと思う。この日の試合でいちばん驚いたプレーは、前半の早い時間帯に横浜の左SBからオーバーラップした右SBの#35へ通した50メートルほどのパスである。前半は横浜#35の動きがよく、何度かチャンスになっていた。

試合開始からしばらくの間、G大阪に比べて横浜FMの動きがよかったのは、試合前の整列のときにウィンドブレーカーを着ていた影響があったのかもしれない。試合終了後はホーム最終戦のセレモニーがおこなわれたが、日が沈んで急に冷え込んできたためセレモニーの途中でスタンドを後にした。

e0092251_14225245.jpg

[PR]
by akira-takeuchi | 2010-12-29 14:23 | サッカー