<   2011年 08月 ( 1 )   > この月の画像一覧

J1第24節・ベガルタ仙台vモンテディオ山形

正直なところ、みちのくダービーがこれほどまでに凄まじい雰囲気のなかで行われているとは知らなかった。学生時代に仙台に住んでいたことがあり、そういう接点があるから今回この試合を見る機会に恵まれたわけだが、スタジアムが醸成するあの空気に触れる機会のない東北以外の多くのサッカーファンが気の毒に思える。黄色と青に二分されてそれぞれに揺れ続けるスタンドと、絶えることなく続く両チームのサポーターの歌声は、まるでヨーロッパのサッカー場のようだった。

私はおもに西日本で行われる試合を見ているので、数千人単位で仙台までやって来たモンテディオサポーターにも驚いた。あれほど大量の青白のシャツを、サッカー場で見たのは初めてだった。そしてこれだけ大勢のサポーターが一堂に会して、さしたるいざこざもなく試合が開催される日本という国は素晴らしいとつくづく思う。そして試合が終わると、ゴミが残されることもや暴動が起きることもなく、スタンドがそのまま空っぽになって静寂が戻る。試合後のスタジアムで、試合中の非日常なあの空間は何だったのだろうと思った。

両チームのサポーターの応援やスタンドの様子など、全てが世界のどこでも見たことがないほどに素晴らしく、サッカーファンとして恥ずかしい話だが試合中はピッチでのプレーをほとんど見ていなかった。これほどまでに素晴らしい雰囲気のなかで行われる試合が、日本に存在する様子をこの目で実際に見ることができて、この世に生を享けた幸福を感じずにはいられなかった。これまでJ2だからとか宮城スタジアムでの開催だからという理由で、このみちのくダービーを見に来なかった自分を反省した次第である。今ではマンションになり変わったハイバリーで、生まれて初めてサッカー観戦したときの心境を思い出した。

ただ、どうやら試合後に一部のベガルタサポーターが“さよならディオ”の横断幕を掲出してその旨のコールをおこなったようだ。それが試合後に、意味不明のブーイングが聞こえてきた理由だったのね。今からちょうど10年前の2001年シーズン、J2のリーグ戦でベガルタとモンテディオが昇格(=2位)争いをしたことがあったけど、最終節の日にはどっちが東北初のJ1チームになってもいいと思ってた。遠く(岡山)からみちのくを想うってのは、そういうことなのですよ。ベガルタは今季、震災で練習場が使えなくなったときにほかのチームのグランドを間借りしていたわけだし、みんなと仲良くしてくださいね。こんなに素晴らしい雰囲気のみちのくダービーが見られなくなってしまうとすれば、それは日本サッカー界の大きな損失と思えるので。ともかく、このダービーの素晴らしさを、一人でも多くのサッカーファンに知ってもらいたいものだ。

試合について触れておくと、この日の主審は家本政明。また不可解な判定を多発して試合を混乱に陥れるのかと思いきや、2度あったPKの判定とPK蹴りなおし以外に疑問なことがなかった。これは両チームの選手が品行方正にプレーしたからか、はたまた夏場の連戦で選手に疲労が蓄積しており激しいプレーが少なかったからなのか。いずれにせよ、西日本と比べてこの日の仙台は乾燥しており、比較的涼しい気候で行われたため選手の動きは90分を通してよかったと思う。 観衆は19087人、前半に#24のシュートと#10のPKで2点を先制した仙台が、その後の山形の反撃をPKによる1点に抑えて2-1でタイムアップになった。序盤に簡単にリードを奪った仙台に対して、後半の山形はいい形でボールを奪って何度も攻めたが、同点ゴールを陥れることはできなかった。

ちなみに岡山でディオと言うと、スーパーを思い出す人は多いはず。モンテディオのコールを聞いて大黒天物産を思い出していたのは、この日のスタジアムで私だけだったのだろう。

e0092251_22542474.jpg

[PR]
by akira-takeuchi | 2011-08-31 22:56 | サッカー