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J1昇格プレーオフ決勝・セレッソ大阪vファジアーノ岡山

豪雨のなか、両チームが死力を尽くした激闘だった。それにしてもすごい雨で、悪天候のなかピッチを走り回った選手の疲労や消耗も相当だっただろう。試合の最終盤には足をつらせる選手が多数いたように見受けられた。最後はミスだらけの試合となったが、死闘という言葉がふさわしい試合となった(あんなに失策が多かったらJ1ではとても戦えないが)。

試合の前半は開始からC大阪がパスをつないで相手ゴールに迫るが、なかなか相手DFを崩し切るところまでいかない。ボールを支配して敵陣で試合を進めたのはC大阪だったが、いい形でペナルティエリア内に侵入したのは1回か2回で、勝利が必要な岡山としては守備は機能しているように思えた(注:スリッピーなピッチを考慮してC大阪が意図的に遠目から狙ってきたこともあるが)。しかし試合の前半、岡山は攻撃に関してはほぼノーチャンスで、セットプレーからの攻撃以外に攻める機会はなかった。前半の残り時間が少なくなると、ともに0-0でハーフタイムを迎えたいという意図が見え隠れして最初の45分が終わった。

後半開始早々から、いきなり岡山が相手ゴールに迫り惜しいチャンスを何度か迎える。しかしこれを決めきることができず、直後に迎えたCKからC大阪に先制点が入る。後半のスタートから攻め込んでいた岡山としてはこの失点は痛恨だっただろう(というより前がかりになっているときに容易に自陣でセットプレーを与えすぎ)。その後は岡山がボールを持つ時間が長くなり、攻撃権を放棄したC大阪がこれを跳ね返す展開となる。しかし先に岡山がガス欠してしまい、ボールは保持するもののC大阪のチェックが早くて出しどころが見つからない。やがて岡山は単純なミスでボールを失う場面が多くなるが、前半から激しい守備を続けていたC大阪も動きが鈍り始める。ともにガス欠が顕著になってフォーメーションやストラトジーなどはまったく存在しなくなってしまい、サッカーというよりはラグビーのようなボール展開が多くなった(こんな試合を見るのは久しぶりだ)。リードしているC大阪はもっと余裕をもってボールを回してもいいように思えたが、これがプレーオフという一発勝負の試合におけるプレッシャーなのだろう。最低2点を取る必要に迫られた岡山は中盤を削って前線に人を増やして長いボールでゴールを目指したが、C大阪が最後の力を振りしぼってこれを跳ね返しつづけてタイムアップの笛を聞いた。

全体の印象としてはいささか力の差があり、岡山が勝つためには前の試合と同様に終了間際の勝ち越しゴールしか手立てはなかった。しかし単純に長いボールを前へ放り込むだけで、アウェイで2試合も勝ち続けることができるほど、このプレーオフ制度は甘くないだろう。そして岡山としては、後半の選手交代を考えると#14の欠場が痛かったように思う。

前の日に鹿島のJ1逆転優勝を見せつけられていたため、今日の昇格プレーオフでも下剋上を期待するような報道が散見されたが、いかんせん実力に差がありすぎたという印象だった。徐々に定着してきたJ1昇格プレーオフだが、上位チームとの勝ち点差が大きい場合には6位や5位のチームを無理にプレーオフに出場させなくてもいいと思う。いろいろな意味において、サッカーの正義が守られたと感じさせられたので、雨に打たれ続けたことなど忘れさせられるほどいい印象の試合となり、すがすがしい心境で会場を後にした。この2年ほどは訳のわからない優勝決定方法に反対していたため現場へ足を運ぶ回数を減らしていたが、来年からはJ1がまっとうなレギュレーションで行われるようなので、また機会を見つけて現場へ足を運ぶ回数を増やしていきたいと思う。(観衆:17086人、主審:西村雄一)

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by akira-takeuchi | 2016-12-05 01:01 | サッカー